美容師ではない皆様へ。
こんばんは!仲井翼です!
美容師ではない皆様へ!
リアルな美容師の話をさせてください。
「スタイリストは売上100万から!」
よく聞きます。
切りがよく、わかりやすいですが、これがどういうことなのかと。
生々しいですが、今日は真剣に考えてみよーと思います!
そして、美容師ではない皆様に何かを感じて欲しいのです。
【売上100万円を達成するには】
1人のお客様に1万円お支払いいただくとして、月に100名のお客様にいらしていただかなければなりません。
皆様が大体2ヶ月に一回いらっしゃるとすれば、
顧客数は200名必要です。
【美容室に通っている人は何人?】
日本の人口1億5千万のうち、15歳以上の方は約1億人といわれています。
体が不自由であったり、自分でカットしたりという方もいらっしゃいますので、美容室の顧客になり得るのは、そのまたひとまわり下の9千万人。
現在の美容室数は23万軒。
理容室に行かれる方もいらっしゃいますよね?理容室数は12万軒です。
単純計算で美容室2:1理容室です。
ということは9千万人の内の3分の2である6千万人が美容室に通っているということになります。
【美容師は何人いるの?】
わかりません!わかりませんが、おおよそで。。。
美容師免許保持者が50万人と言われています。
単純に美容師生命が50年だとして、アシスタント時代はせいぜい4年ほどだとします。
その比率を参考にして単純計算すると46万人がスタイリストで4万人がアシスタントとします!
23万軒の美容室に46万人のスタイリストです。1店舗につき2人のスタイリストがいるということになりました。
【顧客200名がどれだけ難しいか】
さて、6千万人の方々が、23万軒の美容室から46万人のスタイリストから選ぶわけです。
平等にやらせていただいたとして、1店舗につき260名、スタイリスト1人につき130名のお客様を担当させていただけます。
130人です。
必要数は200名です。
経験が30年のベテランも、1年目の新米スタイリストも、平等に来客したとしてです。
現実はそうはいきませんので、若手はなんとか這い上がっていかなくてはいけません。
こんな現状で、
売上100万からですよって言われてみんな必死になってる。
僕もそうだったし、知ってる限りみんな死ぬ気でやってます。
ただ、どんなにうまくいかないスタイリストだって、お客様が1人もいないスタイリストは存在しないんです。
それではそもそもスタイリストになれませんから。
たった1人のお客様だったとしても、その1人に出会うために大変な努力をしてきています。そして、無駄にならぬように本気でやらせていただくのです。ファンになっていただくためにありとあらゆる手で喜ばすんです。
スタイリストと名乗るすべての美容師は、必ずこの必死を経験し、ファンになっていただいたときの喜びを経験しています。
それが2人になり、3人になりと、コツコツ積み重ねていく。
そして、先ほど見た現実の数字を見て見ぬ振りして、とにかく目の前のお客様を大切にしようと決意するのです。そして、いらしていただけなくなってしまったときに、深く反省するのです。1人のお客様がどれだけ大切か身をもって感じるんです。
【結局何が言いたいのか。僕の願い】
安いから、とか。近いから、とか。有名だから、とか。
もしかしたら、新規クーポンを求めていろんな美容室をただ転々とするという方もいらっしゃるかもしれません。それでもいいです。
ただもし、あなたが美容師に出会ったとしたら。
場所も料金も関係ないです。
とにかくわがままを言ってみて下さい。嫌なことがあったら嫌と言ってみて下さい。嬉しかったら嬉しいと言ってみて下さい。勇気がいることだと思いますがお願いします。それを嫌がる美容師はほとんどいません。
最初から頑張らなくてもいいです。
時間をかけてでも、
メールでも、手紙でも、
なんでもいいので伝えてみて下さい。
あなたにとっての最高の美容師というのは、あなた自身が育てていくものなんじゃないかなと思うのです。
美容師も、あなたにとって最高の美容師になりたいと思っているんですよ。
私なんて6千万分の1だし。というのは間違いです。
美容師は、美容室は。あなたと出会うために、とてつもない努力と苦労をしているはずなんです。
そんなあなたを、幸せにしてあげたいと思うのは至極当たり前のことなんです。
どうか、少しでも心に留めていただけたら、美容室がもっと楽しくなるんじゃないかなと思います。
もちろん、僕たち美容師も!
美容師に割く時間が少なくはなりましたが、だからこそこの記事を書く意味があると思い、昨年の記事をリメイクさせていただきました。
なにかを感じていただけたのならぜひ、担当の美容師さんを最高の美容師さんに育ててあげてください。
全ての美容師はいつだって、あなたにとって一番の美容師になりたいと思っています。
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